踏襲とは&類義・対義語、使用例 – ポップな国語シリーズ

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踏襲(とうしゅう)とは: 前人のやり方や考え方をそのまま受け継ぐこと

踏襲の類義語

  • 継承
  • 受け継ぐ
  • 引き継ぐ
  • 譲り受ける

踏襲の対義語

  • 放棄する
  • 捨て去る

“「踏襲」の意味がわかる例文と適切な使用例”

1.上級生たちが去った後も、それまでの部の方針は踏襲されていきました

2.その夜、伝統の技の全てを妹が踏襲しました

3.幸いなことにその忌々しい慣習だけは踏襲されることはなかった

今回は残念イケメン、ゴリゴリ女子、そしてアホ男子の集団のとある一日を見ながら「踏襲」の意味と適切な使い方を学んでいきましょう。




1. 上級生たちが去った後も、それまでの部の方針は踏襲されていきました

今日は三年生にとって中学生活最後の日。混沌の秘密結社バートランド・レジスタンス(正式名はマンガ研究部です)からも、二人の卒業生が巣立って行きます。

今日卒業する太郎君と裕二君はこれからレジスタンスを率いていくことになる二年生たちにバートランド騎士の証である黒曜の紋章(第二ボタンです)を授けるナイツ・オブ・グリフィス・セザーラント・ダマスカスの儀式を行います。

はじめに、セザーラント・グリフィス・ヴァルニカイ総長補佐(副部長です)の裕二君から儀式開会の挨拶があります。

「混沌の秘密結社バートランド・レジスタンスの親愛なる騎士たちよ。これほど多くの同志たちに囲まれ今日という日を迎えられることを(部員は全4名です)心から嬉しく思う。光に虐げられ深淵と共に歩んできた苦難の歴史と血塗られた過去に – 以下省略 – 」

ついに儀式のクライマックスです。ヴェーデル・グラン・デュアル・ヴァンドラゴン・ヴァルニカイ総長(部長です)の太郎君から、洗礼の言葉と共に黒曜の紋章が二年生たちに受け渡されます。

「バートランドの志の後継者よ。汝、ここに誓え。神聖なる黒曜の紋章をちょっと気になってる女子に渡すなどという羨ましい愚行を行うような騎士には断じてならないことを。そして知らないうちに彼女ができちゃったとかそういう同胞を裏切るような行為を決してしないことを(今年部員が2名減った原因です)。これらのことをバートランドの次の世代に語り継ぐ覚悟があれば、そなたにこの黒曜の紋章を授けよう」

二年生を代表して(二年生の部員は全2名です)たけし君が黒曜の紋章を受け取り、宣誓の言葉を述べます。

「我ら、バートランド騎士団はここに、女子とはいかなる時も決していい感じにならない誓いを立て、セザーラント・グリフィス・ヴァルニカイの称号、及び、ヴェーデル・グラン・デュ…なんだっけ…デュアル・ヴァンデラ・ヴァルニカイの称号を(ちょっと間違えました)受け継ぎ、守り続けることを約束します!!」

三年前の今日、太郎君と裕二君はバートランド・レジスタンスを設立した憧れの先輩たちから黒曜の紋章を受け継ぎました。そして自分たちの卒業式の今日この日、部の大事な決まりごとがきちんと踏襲されたことを確認し、安心して高校生になっていくのでした。


特に長い間続けられていたことを受け継ぐことを「踏襲する」と言います。

 

例文: 上級生たちが去った後も、それまでの部の方針は踏襲されていきました。




2. その夜、伝統の技の全てを妹が踏襲しました

南ちゃんは高校1年生。この春中学生になる妹がいます。

クラスのイケメン壮太君にゴリゴリアタックした末、ついに彼と付き合うことになりました。ありとあらゆるゴリゴリ技を駆使して意中の男子を落とした南ちゃんは、その日の夜、大切な話をするために妹の加奈ちゃんを部屋に呼びました。

「加奈、あなたもうすぐ中学生よね。お姉ちゃん、あなたにプレゼントがあるの」
「えーなになに」
男を必ず恋に落としめる一子相伝の究極奥義よ
「えっ お祖母様からお母様へ、お母様からお姉様へ代々受け継がれてきた伝統の技を私なんかに?」
「そうよ。私はこの技をすでに極めたわ。でも私には彼氏ができてしまった。つまりこの技を封印しなければならない。技というものは使わなければ錆びつき、やがて消えていってしまうわ。だからまだ彼氏のいないあなたにこの技を受け継いでほしいのよ」
「そんな…私なんかにお姉様の技を会得できるかしら…」
「心配いらないわ。あなたは私の妹。石原さとみクラスの美貌の持ち主よ。あなたがこの秘伝の技を使役すればどんな男子でも一撃だわ」
「そんな強力な技をわたしに…教えて!その技の名前は!?」
「究極奥義の名前、それは…」
「それは…ゴクッ」
それは『ボディータッチ』よ
「えっ」

その夜、二人は一睡もせずに究極奥義の稽古をしました。

「違う!!もっと触れてるか触れてないかわからないくらい微かなタッチをしなさい!!」
「はい!お姉様!!」
「そうよ!!その掠めるようなタッチが決まって男子が意識し始めたところで今度は体全体を近づけてから肩でタッチ!そして上目遣いで男子の目を覗き込む!!」
「はい!お姉様!!」

そして朝日がカーテンの隙間から差し込む頃、ついに技の伝承が完了したのでした。

「加奈、もう究極奥義はあなたのものよ。まだこれから磨きをかける必要はあるけど、私の想像以上の出来だわ」
「お姉様、ありがとうございます!月曜日に早速、隣のクラスの高志君に技を繰り出してみるわ!」

『・・・加奈…ポテンシャルは私よりもはるかに…恐ろしい子・・・!』南ちゃんはゴリゴリアタックの極意の全てを加奈ちゃんに継承させることに成功しました。そう、母から受け継ぎ、そして自らが編み出した技の全てを一夜にして踏襲した妹の絶大な才覚に戦慄しながら・・・!


何代にも渡って受け継がれてきたことをそのまま引き継ぐのは簡単なことではありません。そういった尊いものを受け継ぐ時は「踏襲」を使うといいでしょう。

 

例文: その夜、伝統の技の全てを妹が踏襲しました。

3. 幸いなことにその忌々しい慣習だけは踏襲されることはなかった

甲子園、二回戦。鈴木君はベンチから、先輩たちがサヨナラ打により敗れ去る様を目に焼き付けた。

悔しかった。これまでチームがしてきた練習が間違っていたのか、不十分だったのか、とにかく否定された気がした。

暗い気持ちで地元に帰ってきた翌日の朝練が終わった後、三年生たちの前に野球部員全員が集められた。キャプテンの大木君からみんなに最後の挨拶があった。

「みんな!甲子園では短い滞在になってしまった。みんなと一緒にもっと先の世界が見たかったが、キャプテンであるオレの力不足だ。許してくれ。でも試合に出たやつらも、ベンチで応援してくれた君たちも精一杯がんばった。オレも、きっとみんなも、この素晴らしいチームのことを一生忘れることはないだろう」

最後の最後まで自分たちを思いやり、落ち込んでいた士気を高めるためにチームに語りかける先輩の姿を目の当たりにして、目頭が熱くなる部員たちもいた。

「今日からこのチームは君たちのものだ。このキャプテンマークは…宮下、君に託そうと思う」
「え…オレにですか・・・!」
「ああ。宮下ならみんなを引っ張っていける。甲子園の、もっと先まで。引き受けてくれるか?」
「…はい、オレ、がんばります!!」
「ありがとう」

一年生の鈴木君は、目の前で繰り広げられる世代交代の場面を感慨深く眺めていた。

その時だった。キャプテンマークを手渡された宮下君が突然声を上げた。

「それでは!!これより三年生を盛大に送り出すため、毎年恒例!『世代から世代へ。- 愛と友情の架け橋 – 男と男のチキチキポッキーゲーム』を実施します!!!」

『うおおおおお!!!!』何が行われるのか全く知らされていない一年生たちを尻目に上級生たちは雄叫びを上げた。

そして彼らはどこからともなく取り出された抽選箱に次々と手を入れていき、引き出された紙に書かれた文字に一喜一憂した。

『当たり』と書かれた紙を引いたのはキャプテンの大木君「やっべwwwww オレだしwwww やっべwwwwww やっべwwwww」、

そして次期キャプテンの宮下君だった「ウッソ オレだしwwwwwwwwww やっべぇしwwwww」

すぐさま二人は数名に羽交い締めにされ、お互い向かい合わせに至近距離まで連れて行かれる。そして一本のポッキーの両端がそれぞれ二人の口に突っ込まれた。

「「んんwwwww んんんんんwwwwwwww」」

鍛え上げられた野球部員たちに自由を奪われ、大木君と宮下君の唇は抵抗むなしく、ジリジリと距離を詰められていく。

「「んんんwwwwww んんんんんんんんんwwwwwww」」

その凄惨な光景を前に言葉を失っていた鈴木君に先輩の一人が声をかけた。

「どうだ鈴木。これが20年もの歴史を誇る我らが野球部の伝統行事、- 愛と友情の架け橋 – 男と男のチキチキポッキーゲームだ!!これにより先輩の熱い思いが後輩に受け継がれていくんだ!お前たちも来年これやるからな!よく見て覚えとけよ はっはっはっは」

・・・それから2年後、キャプテンマークを受け継いだのは鈴木君だった。彼は母校の野球部を強くしてきたそれまでの練習メニューをキャプテンとしてしっかりと受け継いだ。そしてあの伝統行事は・・・

 

・・・踏襲せず、鈴木君の強い意向で廃止になりました。


時代は移り変わり、世間の状況も常に変化していきます。長く続けてきたからということだけを理由にせず、そのまま踏襲するのが最適な答えであるか、ワタシたちは考えることを怠ってはいけませんね。

 

例文: 幸いなことに、その忌々しい慣習だけは踏襲されることはなかった。




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