日米の大学を見た経験から大学に行く意味を真剣に考えてみた

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大学に行くと、人生にどのような影響があるのでしょう?もっとお金が稼げるようになるの?モテるの?幸せになれるの?・・・モテるの?

ワタシはアメリカの4年生の大学を卒業し、教員として日本の大学・大学院生を教え、さらに高卒・大卒の社会人1000人以上にコミュニケーションのコンサルティングをしていた経験から、大学に行く意味をある程度理解しているつもりです。

今回は ① 大学へ行くべきかどうかという点と、② どうすれば自分の人生にとって大きなプラスになる大学で生活を送れるかという点、この二点についてワタシが見てきた世界の観点から、意見を書きます。みなさんが進路を考えるにあたって、少しでも参考になれば嬉しいです。

1. 大学には行くべき?

いきなりですが、別に大学に行かなくても生きていけます

大学に行かなくても裕福な人はいますし、幸せな人だってもちろんいます。BUT!!!! 注意しなければならないこととして、大学に行かずに人生において成功するような人は、ほぼ確実に次の条件を満たしています。

  1. コミュニケーション能力、リーダーシップ能力、問題解決能力、DIY能力のいずれか、もしくは全てに長けている
  2. 1. の条件を十分に満たしていない場合は、並外れた根性を持っているか、ずば抜けて一芸に秀でている
  3. 2. の条件を十分に満たしていない場合は、人間関係を築くのが上手い

大学は勉強するためだけではなく、上に書いてある能力をひとつでも多く身に付ける練習場のようなものでもあります。高校生の時点ではほとんどの人間がこれらの能力を身につけていないから、社会に出る前に大学に行って訓練するべきなのです。

1-1. 大学に行かない=中流階級の生き方を放棄する

次の人生パターンを見て、どう思いますか?

“人生パターンA”

  1. 高校卒業後、大学に行く
  2. 正社員として会社に勤める
  3. 出世する、転職するなりして収入を上げていく
  4. 老後に備える

もし、「普通だな」と思ったとしたら、あなたは貧しさから生活に困ることない、いわゆる中流階級の家庭にいると思われます。あなたの身の回りの人はこういった生き方が「普通」だと考えているので、あなたも周りから影響を受け、似た考えを持っています。

でも地域や、身を置くコミュニティーの平均所得や文化などの違いによって、これを「普通」だと考えない人も多いのです。あなたが住むコミュニティーの外にいる人は、たとえば以下の人生パターンを「普通」と考えているかもしれません。

“人生パターンB”

  1. 高校卒業後、就職・アルバイトし、家庭の家計に貢献する
  2. 長く勤める、職を転々とするなりして家庭を支え続ける

また、日本の人口の約2%でしかない富裕層の家庭(資産が1億円以上)に生まれれば、以下の人生パターンが「普通」になるかもしれません。

“人生パターンC”

  1. 高校卒業後、大学に行き、その後大学院に行く
  2. 大手企業に就職し、経験と人脈を作っていく
  3. 企業で出世するか、経験と人脈を活かして起業する
  4. 蓄えた財産を元手に投資して財産をさらに増やす
  5. 早期引退したり、悠々自適な老後の計画を立てたりする

先進国の多くは大学進学率が高く、学歴社会と言われています。カナダでは56%、アメリカでは52%、日本大学進学率は50%の学生が大学に行きます。つまりざっくり言うと、ワタシたちが住む国では人口の約半数が人生パターンAを「普通」だと考えていると言えます。

「普通の生き方」では大学に行くことが前提になっているので、大学に行かないということは、(実際はそうではないが、そうだと思われている)安全パイの中流階級の生き方を放棄するということです。言い換えれば、下流階級か、上流階級か、それ以外の「日本の普通」と違った生き方をしていく、という選択をするということです。

「普通の生き方」には、数多くのお手本があります。なので、先人たちが敷いてきたレールに沿って走っていればとりあえずあまりヒドイことにはなりません。でも「普通」と違う生き方をしながら成功したいと思っているとしたら、お手本があまりないので、自分で自分の進む道を考え、たくさん試行錯誤していかなければなりません。

まとめると、人生で成功したいけど大学に行かないという選択をするということは、お手本があまりない生き方を選ぶということです。これは良い悪いということではなく、普通の人よりももっと考えながら生きる必要があることを覚悟しておくべき、ということです。

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1-2. 大学の学位がなくても大成功している人物の例

先ほど書いた通り、高校生の時点で社会で通用する長所や特技を持ち、その自覚がある人は大学に行く必要はありません。プロ顔負けの野球の実力があるのなら、自分の意志であらゆることを学ぶ気概と行動力があるのなら、自分が幸せに暮らせるくらいのお金を自分の力で稼ぐノウハウがあるのなら、大学は必要ありません。「普通の生き方」をする必要はありません。

iPhoneを作るアップル社の創設者の一人だったスティーブ・ジョブズが大学を中退したことは有名な話ですし、ハリウッドの映画音楽を数多く手がけるダニー・エルフマンという作曲家(特に、ティム・バートン監督作品の多くの映画音楽を担当)も、高校にすら行っていません。二人とも、学校や大学以外の場所や方法で知識や能力を身につけていきました。

こういった成功者の共通点は、成長できる環境を自ら作るか、探しに行ける人であることです。もっと具体的に言うと、自ら起業したり、未経験の仕事に飛び込んで行ったり、そこに自分をグイグイ売り込んで行ったりすることを指します。

今のあなたは、こういったことを誰にも指示されることなくガンガンできますか?

大学は勉学だけでなく、自分の生きる力を磨いたり試したりする猶予を4年間も得られる場所、と捉えることもできます。自分がスティーブ・ジョブズやダニー・エルフマンのような積極性や自立心が無いのなら、やはり大学に行って成功できる生き方の訓練をすることをお勧めします。




1-3. ちゃんと成果を出さなければ、大学に行っても将来低所得者になる

残念ながら、多くの学生は大学に行っても、十分に成長できないまま卒業してしまいます。これは日本の学生も、どの国の学生も同じです。

お金持ちになる=幸せになれる とは限りませんが、生活に困らない「普通の生き方」をするにはある程度のお金が必要です。大学には高い学費を払って行くわけですから、そのリターンとして、卒業後の人生でせめて不自由のない暮らしができるようにはなりたいですよね。

でも「大学に行けばなんとかなる」ものでは決してありません。日本では50%の人が大学に進学していますが、そのうち3割の人のその後の人生での稼ぎを見ると「大学に行く意味あったの?」と思ってしまうような結果になっています。

日本の家庭の平均所得金額は、528万円ほどです(2014年のデータ)。手取り月収35万円くらいと言ったところでしょうか。

でも、平均所得以下の家庭は、人口の62%ほどにもなっているのです。単純に計算すると、大学に行った人のうち3割は結局、平均所得以下の生活をしています。

参照: 平成26年度内閣府「国民生活に関する世論調査」生活の程度

少し大げさに言えば、日本の人口を高所得者と低所得者の2つに分けたら、たとえ大学に行っても10人中3人は低所得者です。イチロー選手がヒットを打つ割合で大学進学者から低所得者が生まれているのです!!

この原因の一部は、成功する社会人に必要な学ぶ力、適応する力、考える力などが十分に身についていないからではないでしょうか。今の世の中、外国語、専門知識、人脈、異文化経験・対応力など多種多様な能力を身に付けているほど優遇されます。

こういった能力を大学生活の中でさっさと身に付ける人もいれば、中年になっても全く身に付けていない人だっています。この差は何かと言うと、やはり、多種多様な能力を身に付けるために学ぼう、適応しよう、考えようとするクセ付けが若い頃にできていないことだと、ワタシは思います。

500万〜1500万円の学費と4年という時間を無駄にする3割の大学生の仲間にはなりたくないですよね。大学を、社会で生き残る・成功する力を得るために学ぶ・適応する・考える練習をする4年間の猶予という意識を持つといいでしょう。

あなたが大学に行く選択をしたとしたら、大学に行く = 「普通の生き方」をするための無難な道 と考えるのではなく、大学に行く = 成功の可能性を高めるための訓練をすること と考えましょう。




2. プラスになる大学生活を送るために意識すること

ということで、ここからは具体的にどういう意識を持って大学に通うべきかご提案します。

大学に行く目的を、自分が社会で生き残る・成功するための生きる力を養うこととすると、自分の人生にプラスになる大学生活の送り方が見えてきます。

大学に行ったら次のことを意識して、自分の人生にとってプラスになる大学生活を送りましょう。

2-1. 学ぼうとするクセをつける

嫌いな科目はありますか?苦手な科目があるのは問題ありませんが、嫌いな科目があるとしたら、在学中にその科目の面白いところを1つでも見つける努力をしましょう。面白いところが見つかれば、学ぶ意欲が自然と湧いてきます。

人間の進化の原動力の1つは、好奇心です。「気になる」「面白そう」と思わなければ、人間は未知の領域に自ら踏み入れようとも、研究しようとも思いません。人類にとって面白くないものは、現代まで生き残っていないはずです。

ワタシの場合は、学生の頃は数学が苦手であり、嫌いでした。でも今は、苦手であることに変わりはないですが、嫌いではないです。なぜなら、わずかでも「数学って面白いとこあるな」と思えるようになったからです。

「数学」という学問があるくらいですから、人類にとって「面白い」と思える要素がたくさん詰まっていることは間違いありません。それを苦手だからと言って「嫌い」と突き放すのは、初めて食べたお寿司がまずかったという理由で全てのお寿司を「嫌い」と言っているようなものです。

そういう人はお寿司が好きな人からどう思われるでしょう?あまり好感を持たれないですよね。

科目を「嫌い」と言うと、その科目が好きな人から遠ざけられてしまいます。社会に出て「営業するのは嫌い」と言ったとしたら、あなたはその瞬間、営業が大事だと思っている同僚や上司、会社自体から遠ざけられてしまうかもしれません。ちなみに営業が大事だと思わない経営者はまずいません。

誰でも得手不得手があるので、苦手なものがあるのは問題ありません。でも、今嫌いだとしても、面白いところが見つかるまで挑戦してみましょう。教員やクラスメイトにたくさん質問して、彼らがなぜその科目が面白いと思うのか探りましょう。

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これが、学ぼうとするクセを付ける、ということです。社会に出たら未知の領域だらけです。大学は守られた環境で未知の領域に挑戦できる場ですから、活用しない手はありませんね。

2-2. 適応するクセをつける

「自分はどんな環境にも適応できる」という自信が持てれば、新たな挑戦に躊躇しない、強い人間になれます。

大学在学中は様々な科目を受けたり、他県や他国の学生と知り合ったり、アルバイトやインターンシップ、留学だってできる、新たな挑戦の宝庫です。新しいことに飛び込んで適応する練習にはうってつけの場所です。

「適応する」って、よくよく考えると具体的にどうすればいいのかわからない曖昧な言葉ですよね。だから、多くの人にとって簡単なことではないのです。

多くの人にとって簡単でないのですから、適応するのが得意になれば、それだけで社会では大きなアドバンテージになります。それには練習あるのみです。

“適応力の練習方法”

「適応する」をわかりやすく説明すると、

  1. その場で求められることを理解して
  2. 求められていることを実行する

の、二部構成です。身近なシチュエーションでさらに具体的に言い換えると、

  1. 「僕はこの部活で同級生のまとめ役になるのを期待されてるんじゃないかなー」などと仮説を立てて、
  2. 「みんなのまとめ役になるには一人一人のことをもっとよく知る必要があるな」などと、求められていることを行うのに今の自分に足りないものを補うアクションを起こす

ということを繰り返し試すということです。

仮説が違ったり、アクションが適切でないこともあると思います。失敗した時は周りの反応や結果を見れば、失敗したとわかるでしょう。

でもやってみないと、仮説が正しいのかもアクションが適切だったのかもわかりません。7段の跳び箱が飛べるかどうかは、跳び箱を実際に一度飛んでみないとわかりませんよね。それと同じです。

失敗したら、そこから自分に足りないものを考えて、軌道修正していけばいいんです。

2-3. 考えるクセをつける

数学の何が面白いのかも、新天地での適応の仕方も、ちゃんと考えて行動することを根気よく続けていけば、いずれ上手く行きます。世の中そうできているのです。だから、大学在学中に「考える」をクセにすれば社会に出る準備は万端です。

「これを達成するためには、こうすればいいのではないだろうか、なぜなら、・・・」といった風に目的を達成する方法をよーく考えて、自分が納得の行く仮説や計画ができたら実行してみましょう。

そしてすぐに結果は出なくても、まずは「もしかしてこのまま行ってもダメなんじゃないか」と思うまで続けましょう。自分の仮説や計画を疑う時期に来たら、また考えます。これで本当にいいのか、再び脳内会議を行います。

そこでもし、「このまま結果が出るまで続けるべき」と判断したならそのまま続けます。「方向性は合っているはずだけど、まだ何かが足りない」と判断したなら足りないものを補う行動をします。

自分がそれまでしたことのない行動を続けているうちに色々な学びがあり、新たな知識や観点を身につけたあなたの考える力は増しているはずです。脳内会議をして、「当時は分からなかったけど、今考えるとこの計画には穴があるな」と判断したなら穴を埋める行動をします。

大人からは「常に考えることが大事」などとザックリしたアドバイスを受けることもあると思います。このままでは説明不足です。ザックリし過ぎにもほどがありますよね。

こういったアドバイスが本当は何を意味するかというと、考えながら行動することを続けて行くと必ず成長できるので、成長した後も考えて行動すれば、さらにいいアイディアやさらなる成長を得られる、ということです。

考えるクセをつければ、確実に強い人間になれるのです。多くの人は社会人になってから考えるクセ付けの重要さに気づきます。大学生、さらには高校生の時点で考えながら生きていくクセをつけることができれば、成功を掴める可能性をグッと高めることができますね。

3. まとめ

大学に行く意味は、人生で成功するために必要な能力を身につけるための時間と環境を4年間買うということです。

成功に必要な能力とは、学んで、適応して、考えるクセです。

これらが「もうオレ、できるよ」と思うなら、大学に行く必要はありません。まだその自信がないのなら、大学に行って、全力で成長してきてください。




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