「伝わらない」卒業。コミュニケーション能力が向上する問題集 – 全5問

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「部下が言うことを聞いてくれない」「上司は、経営陣は、何もわかっちゃいない」「もう、鈍感なんだから」「そういう意味で言ったんじゃないのに」

こんな思いが脳裏をよぎったことはありませんか?

それは、自分がコミュニケーションに失敗していることに気づいた瞬間です。自分が「伝わらないコミュニケーション」をしていたことに気づいた瞬間です。

会社の同僚や上司、気になる異性や友人、家族など、すべての人に対してコミュニケーションをうまく取れている人はいません。自分の思いが伝わらないことからもどかしい気持ちになることは誰にだってあります。

これまで行ってきたコミュニケーションが伝わらなかったのだとしたら、同じやり方を続けていても「伝わらない」状況は変わりません。

ということで、今回はちょっとした問題集を通して、コミュニケーション能力を向上させる方法をお伝えします。

全問正解して、きちんと理由もできたならば、「伝わらない」コミュニケーション卒業です。

Q1. 「伝わらない」のは、伝える側と伝えられる側、どちらのせい?

次の場面を想像してみてください。

2ヶ月かけて練りに練った新商品の企画。あなたは会社の主力商品の売り上げの5倍は見込める革新的なアイディアを考え出しました。

自信を裏付ける調査データもきちんと用意して企画会議で経営陣にプレゼンしたあなたは、社長をはじめとした役員の反応に愕然とします。

プレゼン中、社長は終始しかめっ面をし、部門長の何人かは寝ているように見えます。

結局、経営陣に難色を示され、企画自体なかったかのように流され、会議は次の議題に進行してしまいましたとさ。
さて、あなたが考えた企画の素晴らしさは全く伝わらなかったわけですが、この場合、コミュニケーション失敗の責任は誰にあると思いますか?

企画が通らなかったのは、真面目に聞く耳を持たなかった経営陣のせいでしょうか?

それとも、企画の中身ばかりに力を入れ、ごちゃごちゃしたプレゼン資料しか用意せず、喋り方を工夫することもなくただつらつら資料を読み上げ、社長や各部門長に事前の根回しも一切せず、彼らと「コイツが言うことは一応聞いておこう」と思わせるだけの信頼関係を築いてこなかったあなたのせいでしょうか?





 

 

「伝わる」コミュニケーションを取れるようになるための第一歩は、「伝わるかどうかは自分次第」という考え方に頭を切り替えることです。

それが嫌ならコミュニケーション上達は一生無理です。これ以上読み進めても意味がありませんのでお疲れ様でしたさようなら! ハハッ ざまぁぁぁぁぁ!!!

A1の解説

なぜ、コミュニケーション成立の席人は伝える側にあるのでしょう?ある例を通して解説します。
インターネットには広告がたくさん掲載されていますよね。インターネット広告はネットサーフィンをしている時に、勝手に目に入ってくるものです。自分からわざわざ広告を探しに行く人はいません。

広告をクリックした先に非常に革新的な素晴らしい商品やサービスがあったとしましょう。

でもワタシたちは広告に興味を持たなければわざわざクリックなんてしません。ワタシたちがクリックしたくなるほど興味を引く広告が目に入らなければ、その素晴らしい商品を知ることはありません。
さて、先ほどの企画プレゼンの例に戻って考えてみましょう。しかめっ面の社長や寝ている部門長は、ネットサーフィン中に広告を目にしたワタシたちです。

プレゼンを聞いて、「おっ なんか面白そう」「おっ なんかめちゃくちゃ役に立ちそう」などと思わなれければ、聞く耳を持たれなくて当然なのです。

コミュニケーションを失敗したとしたら、その原因は紛れもなく、伝える側がコミュニケーションに十分力を入れなかったからです。




Q2: コミュニケーションは対面で行うもの?

昔から、意思を伝える方法は一つではありませんでした。ジェスチャーや表情で好意を伝えたり、対面で話したり、手紙を送ったり、電話をしたり。

それらが絵文字やメール、チャットに置き換わり、さらにLINEやSNS、画像や映像など、対面以外で意思疎通の手段がたくさん増えました。

さて、コミュニケーションを取る時は対面で話すのが一番効果的でしょうか?





 

 

多くの方が、会議や面接、交渉といったコミュニケーションは、全てその場で、対面で行うことで成立すると勘違いしています。

1時間程度誰かと話し合うだけで、家を買う、人を雇う、何億ものお金を動かすという重大な決断ができますか?

そんなことができる人はこの世にいません。また、一時間程度話すだけで自分や商品を売り込める人もいません。

「いやいやでも会社の社長とかエリートビジネスパーソンとかはなんかそういう判断力的な何かがずば抜けてるんでしょ?」「営業マンは短時間でモノを売るのが仕事じゃない」とお思いになる方もいらっしゃると思いますが、それは大きな間違いです。

彼らは、そういった対面の場で闘っているのではありません。対面の場に挑む前に、入念に情報収集をし、相手の状況や気持ち、考えを推測したり、打ち手を考えたり必要な資料を用意したり、関係者に接触したりすることで闘っているのです。

コミュニケーションは会議室だけで起きているのではありません。常日頃行なっていることなのです。

A2の解説

たとえば数日後の仕事の面接に向けて、あなたは以下のことを全て行ったとします。

  1. その会社のホームページはもちろん、関連する資料をできるだけ読み込む
  2. その会社に勤めている知り合いの知り合いを探し当て、直接話を聞きに行く
  3. その会社に不足しているものがないか考え、自分が貢献できるところはないか考える
  4. 得た情報をもとに、自分なりに提案書を作る
  5. 提案書を使ったプレゼンを入念に練習しておく

そして面接当日、会社の外部の人間の立場から知り得ることを全て知った上で面接に挑んでいるのですから、あなたは自信を持って入室します。面接官はあなたの自信に満ち溢れた佇まいや表情に、良い第一印象を受けます。

面接官は、応募者に対して聞くいつもの質問を、いつもの調子で聞きます。でもあなたは、ただホームページを読むだけでは知り得ない情報を交えて質問に答えます。

しかも、あなたはまだ入社してもいない会社のことを自分ごとかのようにしっかり考えたとしか思えない、的確な意見をズバズバ言い、会社の課題の本質を突いた質問をズバズバしてきます。

それだけにとどまらず、なんと、会社の課題解決の提案書まで作ってきました。さすがに、即採用できるような提案ではありませんが、会社の外の人間でありながらこれだけのことを調べ上げ、たくさん考えてくれたことがビシビシ伝わってくる提案書であると、面接官は思います。

「まだ雇ってもいないのにここまでしてくれる人間を採用しない方が信じられない。」面接官はそう思い、その場で思わず採用を言い渡してしまいそうになるのをグッとこらえるのでした。

翌日、面接官は上司に、とんでもない応募者が来たことを伝えます。言葉だけでなく、あの提案書も見せて。上司は即座に、第二面接の日程を設定するように、面接官に伝えるのでした。これ、実話です。

ここで質問です。コミュニケーションの大部分は、この話のどこで起こっていましたか?答えはもちろん、「面接の前」ですね。

知り得ることは徹底的に調べる。インターネットに載っていない情報も人脈を使って得る。自分なりに会社の課題とその解決方法について真剣に考える。その考えをもとに提案書を作る。提案書がちゃんとプレゼンできるように練習しておく。

これらは全て、「私を雇うと、こういう圧倒的な質の仕事をしますよ」というコミュニケーションに他なりません。

面接官の身になってみてください。ただ口頭で自分のどこどこがすごくて、経験がああだこうだと話されるより、どういった仕事をする人間なのかスパァンと見せつけられた方が、あなたのやる気と能力がしっかり伝わってくるのです。

もっと言えば、現役の社員に接触して直接話を聞くことができるような人脈を持ち、さらにそれを実際に実行してしまう行動力があることがわかります。

さらにさらに、人脈が広いということは、それだけ人間性にも優れているという証明に他なりません。信頼できない人に自分の知り合いを紹介したくはありませんよね。

準備というコミュニケーションと、行動というコミュニケーションと、生き様というコミュニケーション。対面で話すことより効果的なコミュニケーションの形は、数多く存在します!

 Q3. 直接言葉や文字を交わさなくてもコミュニケーションは可能でしょうか?

身の回りにあるもので、お気に入りはありますか?たとえば、服。

あなたはおそらく、その服を作った人に会ったことはありません。誰であるかもわかりません。

では、服の製作者とあなたは、コミュニケーションを取ったことがあるでしょうか?





 

 

服の製作者は、「この服は、こうあるべきだ」という自らの考えを「服」という形あるものとして具現化しました。

たとえば、「クリエイティブなアイディアを生み出す若者に履いてもらいたいから、このパンツは少しゆったりした作りにして、リラックスできるようにしよう」「さりげないオシャレが一番オシャレだと思うから、このシャツには近くで見ないとわからないくらい薄く柄をつけておこう」といった風に、自分が良いと思ったことを形にしました。

お店でその服を手に取った時、あなたはなんとなくその服が気に入ります。服を購入し、何度か着ているうちに、「ゆったりしていて、主張し過ぎないオシャレがちょうどいいなー」などと思い始めます。

服の製作者の考えがあなたに、「服」という媒体を通してコミュニケーションを取った瞬間です。




A3の解説

ワタシたちはメールやメッセージを書くことで自分の思いを読み取れる形の創作物にして、相手に送信するなり売るなりして、コミュニケーションを取ることがあります。

それと同じで、文字以外の創作物でもコミュニケーションは取れます。もしお気に入りの服やカバン、車のブランドがあるとしたら、その色、形、材質やデザインからなんらかのメッセージを読み取って、「このブランドと気が合うな」と共感しているということです。
あなたのお気に入りのシャツの製作者は「このシャツはクリエイティブな若者に着てもらいたいから、リラックスして考えることに集中できるように着心地が良いものにしよう。そのために、色は草原のような緑にして、素材は麻にしよう。暑い夏でも暑さをあまり感じないように」と、よく考えた上で様々な判断をし、シャツを作り上げたはずです。

服のデザイナーに限らず、ワタシたちは仕事をする時、様々な判断をします。その一つ一つが仕事の成果や制作物となって、あなたが下した数々の判断の「まとめ」として、お客さんや同僚、上司の目に触れます。

日常の中で何気なく下している「判断」自体、コミュニケーションの一部なのです。

だから、直接言葉を交わしたり文通したりしなくても、コミュニケーションは可能なのです。と言うより、ワタシたちは常日頃、無意識に言葉以外の方法でコミュニケーションを取っています。

Q4: 自分が伝えたいことを正直に伝えるのはコミュニケーションでしょうか?

ファッションセンスが絶望的にない友達を見て、あなたはこう思います。「・・・く、くそダサい・・・!!!

さて、その友達に面と向かって「その服ダサいからやめて!!!!」と、思っていることを正直に言うのが正しいコミュニケーションでしょうか?





 

 

もしその友達が異性で、あなたのことが死ぬほど好きで、蔑まれることで燃えるタイプの人で、あなたが思いやりのある人だと理解していて、なおかつ自分はこのままじゃいけないと自覚していたとしたら、もしかしたらダイレクトに「その服ダサい!!やめて!!!」と言われるのが最も響くコミュニケーションの形かもしれません。

結果として、その友達からは、「わ、わかった・・・もっと気をつけるよ・・・」というリアクションが返ってくるかもしれません。

 

でももしその友達があなたのことが死ぬほど好きで、蔑まれることに快感を感じるタイプの人で、あなたに冷たく扱われるのが大好きであったとしたらどうでしょう。

結果として「ギ、ギモヂイイイイイイぃぃぃ」というあなたが全く求めていないリアクションが返ってくるかもしれません。

A4の解説

コミュニケーションとは、「自分の頭の中にある考えを、相手の頭の中に複製するために行う働きかけ」であると言えます。

あなたが「その服ダサい」という考えを言葉にして直接伝えた時、その考えはそっくりそのまま相手の脳内に複製されるかもしれませんし、微妙に違うニュアンスで複製されてしまうかもしれません。

コンビニで同じ種類のアイスクリームを買ってきて、ひとつを25℃の部屋に、もうひとつを15℃の部屋に置いたとしましょう。

3分後、それら二つを開封した時、溶け具合が違うので、中身は微妙に違いますよね。アイスクリームを取り巻く環境が違えば、アイスクリーム自体も変化します。

それと同じで、あなたの頭の中の「ダサい」と、相手の頭の中の「ダサい」は、少し、もしくは大きく異なる意味を持つのです。なぜなら、あなたと相手は、育った環境や今置かれている状況が全く異なるからです。

どういったアプローチでコミュニケーションを取れば自分の考えを他人の脳内に正確に複製できるかは、誰にもわかりません。試行錯誤していくしかないのです。

言い方をもっとキツくしてみたり、柔らかくしてみたり、一緒に服を買いに行ってあげたり、オシャレの楽しさを伝えようとしてみたり、色々なことを試すのです。

正直に、ストレートに相手に何かを伝えるのは、何千通りあるコミュニケーションの形のひとつに過ぎません。

Q5. コミュニケーション能力を向上させるベストな方法は、いろんな人に出会ってみること?

コミュニケーション能力が高いと色々な人と信頼関係を築けるので、居心地の良い人の輪を探すのではなく、居心地の良い人の輪を自分で作ることができてしまいます。

それはつまり、どんな学校でも、会社でも、街や国でもうまくやっていけるということです。「自由」の一つの形ですね。

少しでもその状態に近づくためにはコミュニケーション能力を向上させていかなければなりません。その最良の方法とは、なるべく多くの人と出会うことでしょうか?





 

 

男性、女性、年上、年下、生活水準が自分より上の人、下の人、趣味が合わない人、外国の人、違う業種、宗教を持つ人・持たない人など、様々な人に出会うことで、これまで自分が「一般常識」と思っていたことがいかに狭い世界の「普通」であったかを知ることができます。

固定観念はコミュニケーション能力向上の障害なのです。固定観念を壊していくことで、どんな人ともコミュニケーションをとって信頼関係を築ける強い人間になることができます。

A5の解説

自分と同じ常識を持った人とばかり接していると、それを常識だと思わない人たちと関わるのが面倒になり、困難になり、最終的には自分の常識が通じる小さな世界でしか生きていけなくなっていきます。

この世の中は違いでいっぱいです。

自分の世代にとってパソコンは一人一台持つのが当たり前なのに、違う世代ではパソコンを持たないのが普通であったり。ある世代にとって1日3時間残業するのがデキる社会人の証なのに、違う世代では残業は極力ゼロにするのがデキる証であったり。

自分にとって旅行は年1、2回行くのが普通なのに、ある人にとって旅行は一年のうち300日ほどし続けるものだったり。人を騙すのはいけないと思っている人もいれば、人を騙さなければ生きていけない環境で育った人もいたり。

空気を読んで発言するのが常識だと思っている人もいれば、空気を読むことができない脳の構造をしている人もいたり。

これまで自分が行っていたコミュニケーションのアプローチが通用しない相手に出会った時、最初は「話が通じない変な人だな」「常識がないバカだな」などと、相手を否定的に考えることでしょう。相手に否定的にさせているのは、あなたの固定観念です。

ファーストコンタクトでコミュニケーションがうまくいかなかった時、その理由を「相手が変な人だから」「相手が常識がないバカだから」などとしてあきらめてしまうのは、まさしく「伝わらなかったらそれは受け取り側のせい」という考え方をしているということです。

これまでのコミュニケーションのアプローチが通用しない相手が現れたら、試行錯誤して新しいコミュニケーションの引き出しを身につけて、挑む。またコミュニケーションが困難な相手が現れたら、試行錯誤して新しい引き出しを増やしてまた挑む。

なんか少年漫画みたいですね。




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